5月25日、エクアドル政府環境省はウォルフ火山の噴火を発表した。
ガラパゴス諸島最大の島、イサベラ島の北東の端にあるウォルフ火山。ガラパゴスでは最も標高の高い火山で1707m。火山口はカルデラになっており、深さ約700m、くぼみの直径は5.5~6.5kmからなっている。1797年に噴火した記録が残っており、最近では1982年10月に噴火している。
5月25日午前1時30分、火山の噴火が環境省に報告された。ウォルフ火山は33年間死火山とみられていた火山である。ガラパゴス国立公園の専門家による、写真に基づいた分析によると、ウォルフ火山の南斜面から噴出がおきており、溶岩が南東方向に流れ出している。今後、飛行機での調査によって、詳しく報告できるだろう。
ウォルフ火山では、そこだけにしか生息していないピンクイグアナや、一緒に生息している黄色いリクイグアナ、固有種であるゾウガメが知られている。しかし、それらは北西の斜面で生息しており、影響はないものと見られる。これらに関する追跡調査は、国立公園レンジャーによって行われる予定だ。
ガラパゴス全体の観光に関しての危険はないものと考えられる。ウォルフ火山に近づきさえしなけれは安全である。しかし、観光業者は、この噴火に関してくれぐれも注意を促すべきである。
ウォルフ火山では人は暮らしていない。最も近い町は、115km離れた、同じ島の南側にあるプエルト・ビヤミールである。