アルゼンチンから南極半島へ向かう観光の玄関口ウシュアイア。観光船が出る港の入り口に掲げられた看板の地図を見て驚いた。 南極条約(1961年発効)は各国の領有権凍結をうたうが、描かれていたのはアルゼンチン本土と同じ色に塗られた南極半島。首都ブエノスアイレスの書店で見た地球儀も、「半島は自国領」と主張していた。 書店の売り場を担当するフェルナンド・クエンバスさん(25)は「小学生のころ自国領と習った。もちろんアルゼンチンの領土さ」。タクシー運転手のセルソ・ビザルバさん(39)は「石油や石炭の採掘も期待できる」と語った。