森の声がきこえますか
生物多様性・消えゆくものたちの叫び

PHP研究所
藤原幸一 著

表紙 裏表紙
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地球は何億年もかけて、たくさんの種類の生き物が暮らせる、豊かで変化に富んだ生態系を生み出してきました。かけがえのない生命が、いま危機に瀕しています。
どんなに小さな草花や昆虫、さらに小さな微生物であっても、すべての生き物は互いにつながりをもって生きています。私たち人間も例外ではありません。私たち一人ひとりが、この生物多様性のなかで生かされていることを忘れてはならないでしょう。

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インドネシア原生林を歩いていたとき、小川の岸にまるでサファイアのように輝くチョウが集まっていた。
1950年まで、ほとんどのインドネシアの島々は原生林におおわれていた。だが、その後の大規模な伐採やパームオイル農園を造るために森に火入れが行われ、現在、原生林は10%以下になってしまった。
東マレー語とインドネシア語で「森の人」を意味するオランウータンは、樹上生活者であり、果実を主食としている。
ボルネオ島にわずかに残された熱帯雨林で撮影したオランウータンは、人間に一度飼われていたため、森に放たれても地面と人間を恋しがる。
野生に戻すことは、至難の業にみえた。

世界にわずかに残る貴重な森林生態系の一つであるタスマニアでは、毎年サッカー場9500個分の面積の森林が破壊的に伐採され、その90%がチップとなって日本に輸出されている。



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